2つの女性ホルモン、妊娠ホルモン(プロゲステロン)と美人ホルモン(エストロゲン)の均衡がカギです。
女性ホルモンとは、女性の体の働きをつかさどる2つのホルモンエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)のことをいいます。
この女性ホルモンの分泌量は、一生の間にわずかティースプーン一杯分といわれています。たったこれだけの分泌で一生を補うのですから、ほんのわずかなバランスがカラダに影響を与えていることが想像できます。
エストロゲンは、女性らしい身体をつくる働きのあるホルモンで(美人ホルモン)と呼ばれることもあります。また、エストロゲンとは一つの物質を指す言葉ではなく、エストロン(E1)、エストラジオール(E2)、エストリオール(E3)、エステトロール(E4)などの数種類の物質の総称です。エストロゲンは、主に卵巣内の卵胞(卵子を包んだ細胞の集まり)から分泌されます。また正常に分泌されたエストロゲンの効果は女性らしさを高めるのに必要不可欠といえます。
プロゲステロンは妊娠のための働きのあるホルモンで(妊娠ホルモン)とも呼ばれることがあります。このプロゲステロンは、主に黄体から分泌されます。また正常に分泌されたプロゲステロンの効果は女性が健康に生活する上で必要不可欠といえます。
卵巣の中の卵胞からエストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌され、子宮内膜を厚くしていきます。
エストロゲンの量がピークに達すると、下垂体から「黄体化ホルモン」が分泌されます。
「黄体化ホルモン」が成熟した卵胞を刺激し、卵胞から卵子が排出されます。これが「排卵」です。
「排卵」を終えた卵胞はエストロゲンの分泌を減少し「黄体」に変化して、プロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌します。
プロゲステロンは卵子の着床の準備のため子宮内膜をさらに厚くし、基礎体温を上昇させて高温期に入ります。
受精卵の着床が成立しないと黄体は縮小してプロゲステロンの分泌量が減少します。プロゲステロンが減ると基礎体温は下がり、妊娠の準備のために厚くなっていた子宮内膜ははがれて生理が起こります。
また、黄体が縮小するまでの期間は約14日間とほぼ一定なため、排卵から約14日後に生理が始まるのです。
受精卵が着床して妊娠が継続した場合、黄体は「妊娠黄体」となってプロゲステロンを分泌し続けるため、基礎体温は高温期を維持したままになります。
まとめると
このサイクルに沿ったホルモンバランスが乱れると、婦人病など身体にさまざまな影響を与えます。